2024年01月10日
◆公立中高一貫校が愛知県内で開校!
いよいよ愛知県でも公立中高一貫校が2025年度よりスタートします。
< 愛知県公立中高一貫校概要 >
〇2025年度より
・明和高等学校 普通コース 2学級80人
・津島高等学校 国際探求コース 2学級80人
・半田高等学校 普通コース 2学級80人
・刈谷高等学校 普通コース 2学級80人
〇2026年度より
・豊田西高等学校 普通コース
・時習館高等学校 普通コース
・西尾高等学校 普通コース
~公立中高一貫校の受験方法~
一次検査:適性検査 *一次通過者は、募集人員の2~2.5倍を想定
二次検査:面接
*入学後の学習に必要な資質や能力を丁寧に見るため、適性検査で基本的な学力
(思考力・判断力・表現力等を含む)を測り、受験者数を絞った上で面接を行う形式。
◆適性検査とは?
適性検査とは、私立中学校受験で行われる教科別の学力試験の代わりとなるもので、教科横断的な問題(国語と社会を組み合わせた問題、算数と理科を組み合わせた問題など)で構成されます。
~適性検査 概要~
出題範囲:小学校の学習指導要領の範囲内 *英語は含まない
解答方法:全問選択式
目的:小学校の教育活動を通して身につけた知識・技能を活用した思考力・判断力・表現力等を測る
なお、県は、2023年12月ごろにサンプル問題を公表するとしています。
◆適性検査の内容は?対策は必要?
愛知県中高一貫校受験における適正検査の内容としては、中高一貫校で育てたい人物像として挙げられている
・答えのない課題に対して、問いを立て続けることができる生徒
・多様性を尊重し、互いの良さを生かすことができる生徒
・積極的にチャレンジし、粘り強く取り組むことができる生徒
このような生徒になる得る資質や能力を有しているかを判断するのに適した問題が出題されると予想されます。
しかし、これだけでは出題傾向はつかみにくく、とりわけ教科横断的な問題となると、どのような準備をすればよいのかわからないということになりがちです。特に初年度は倍率が高くなる傾向にあり、上記対象校は公立高校でも偏差値の高い高校であるため、「小学校のテストではいつも満点だから大丈夫」「私立と違って公立なら簡単」などと思って何の対策もしないでチャレンジしても玉砕する可能性が高いです。
では適性検査の対策としどのようなことをするべきしょうか。
適性検査の対策としては、一般的に
①どれだけたくさん覚えているかではなく、どれだけその場で考えられるか
②自分なりの提案や意見を適切に表現できるかの2点が重要となります。
言い換えれば単純な知識ではなく思考力や判断力、また状況を正しく認識し表現する力が必要ということです。
そして、ここで覚えておかなければならないことは、これらの能力は一朝一夕でつくものではなく、また一冊の参考書や問題集で身につけられるものではないということです。詰め込んだ知識は咄嗟に使えず、パターン練習は枠からはみ出たら役に立ちません。
子どもたちが自ら考え判断する力、そしてそれを表現する力は、テキストの問題を解くことだけでなく、様々な経験を通じて漸進的に育まれるものです。
“自由研究で図や表を自分で作成した”
“友達とアイディアを出し合って、どちらが良いか比べた”
“人前で自分の好きなことや調べたことを発表した”
このような一つ一つの経験から、子どもたちは因果の関係・比較・視点の変更・論理的思考などを体験し、思考力・判断力・表現力が徐々に育まれていきます。だからこそ、このような経験が少ない子どもに、いきなり適性検査の勉強をしなさいというのは、大学生や新社会人にいきなり素晴らしいプレゼンテーションをしなさいというほど無茶な話です。やったことがないことは誰しも急に上手にはならないからです。
◆終わりに
中高一貫校受験は合格して終わりではありません。入学後の本人の成長と活躍が最も重要です。悲しいことに、中学受験を終えた後、一種の燃え尽き症候群のようになってしまい、中学の勉強についていけなくなる子どもは少なくありません。
だからこそ、これから中学受験を目指す皆様には、詰込型の受験勉強ではなく、小学校低学年から思考力・判断力・表現力を楽しみながら育むことで、押し付けではない主体的な学習を可能にする素地を養うことを推奨しております。
そして、先駆式の学習法が必ずそのお役に立てると確信しております。
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