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STEAM教育とは?~その現状と課題について~

STEAM教育とは?~その現状と課題について~

2024年03月09日

 

「STEAM教育」という言葉は聞いたことがあるものの、それがどういうものなのか分からないという方は多いと思います。

STEAMとは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術)、Mathematics(数学)の5つの学問領域の単語の頭文字を組み合わせたものです。

AIに代表されるような科学技術の進歩によって社会が大きく変化する中で、人はこれまでの文系・理系という枠にはまった学習だけでは解決できない問題に直面することが増えていきます。そこで、そのような問題を解決できる力を育成する必要性があることから生まれました。

日本では、2019年4月に文部科学省が中央教育審議会諮問で高等教育におけるSTEAM教育の推進について述べたことで、注目されるようになりました。

 

STEAM教育における5つの学問領域

Science(科学)…科学の範囲は、植物や動物など身近な世界を作り出している原理から宇宙までと幅広い。子どもがいろいろな事に好奇心を持つことを目的としています。

Technology(技術)…プログラミング学習等により、論理的思考力と課題解決力を養います。それにより、AIに負けない発想力を伸ばし、将来のキャリアの選択肢を増やせます。

Engineering(工学)…技術の学習で学んだことを活かしてものづくりを行い、生産力や空間認識能力を養います。

Art(芸術)…自由な想像力や発想力を育み、作品を生み出すことでAIに負けない創造力を養います。また、作品のイメージを伝えるという表現力も必要になります。

ここでの美術は、科目としての美術よりも広く、ダンスや音楽、写真、デザインなど幅広い分野を含むのはもちろん、リベラルアーツ(一般教養)も含まれます。

Mathematics(数学)…公式などに触れることで、論理的思考力を養います。数理的な考え方を学ぶことは、STEAM教育のいろいろな科目に役立ちます。

 

このようにSTEAM教育の中核は理数系であるものの、日本では、国語や社会などを含めて学際的(いくつかの学問分野にまたがること)なアプローチであることを文部科学省は強調しています。

最近、話題になった東京大学での文理融合の新課程創設も文系・理系を学際的に学ぶ必要性の表れだと思われます。

 

STEAM教育の現状と課題

日本では、最新の学習指導要領でSTEAM教育が取り入れられています。代表的な例としては、小学校でプログラミングを各教科の中で学ぶようになったり、中学校や高校でも情報という科目でプログラミングが必修になっていることなどがあります。

 

また、文部科学省は「STEAM教育は、高度な内容となるものであるから、高等学校における教科等横断的な学習の中で重点的に取り組むべきものであるが、その土台として、幼児期からのものづくり体験や科学的な体験の充実、小学校、中学校での各教科等や総合的な学習の時間における教科等横断的な学習や探究的な学習、プログラミング教育などの充実に努めることも重要である。さらに、小学校、中学校においても、児童生徒の学習の状況によっては教科等横断的な学習の中でSTEAM教育に取り組むことも考えられる。」(令和3年1月26日中央教育審議会答申)としています。

[参照:STEAM教育等の教科横断的な学習の推進|文部科学省HP https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/senseiouen/mext_01496.html]

 

しかし、学校でのSTEAM教育には課題もあります。

学校の現場では、知識のインプットに追われて、カリキュラムに余裕がありません。

そこで、STEAM教育では見つけた課題をじっくりと自分で考えて取り組むということが理想になりますが、カリキュラムに余裕のない学校では、じっくりと考えて取り組むのに十分な時間をかけられません。

特に、探究プロセスの中の「整理・分析」「まとめ・発表」に対する取り組みが十分でないともされています。

また、STEAM教育を学校以外で学ぶ子どもは少数です。

 

先駆の取り組み

先駆では、各コースの通常授業の中にSTEAM教育を要素を取り入れています。

普段の授業から、科学技術や経済などの社会環境について学び、そして問題解決のプロセスを考えることで、生徒一人一人が自分を取り巻く環境に興味をもち、直面する様々な課題に対して主体的に考え行動する力を育みます。

①小学生コース

先駆の小学生コースでは、ウォームアップタイムで算数理科、スタディタイムで算数の知識を身につけることはもちろん、プレイ&ラーンではボードゲームのパズルを用いて空間認識能力を養うこともあります。

 

そして、先駆タイムでは、約2~3か月かけて1つのテーマについて探求型の学習を行っており、子ども自身で見つけた課題に対してじっくりと考えて取り組んでいます。各テーマの最後には発表を行うため、表現力も養えます。

 

先駆タイムの具体例としては、

・「子どもたちの創造力を育みたい」という思いで行われているホンダの子どもアイデアコンテストへの参加

・それぞれの好きなことについて調べて、比較してデータにして、まとめて、プレゼンをする

・「お金」をテーマにして学び、どのように使って、どのように稼ぐかを考えるなどを行っています。

 

②プログラミングコース

 先駆のプログラミングコースでは、プログラミングを学ぶことはもちろん、プレイ&ラーンで小学生コースと同様に空間認識能力を養うこともあります。

 

そして、先駆タイムでは、プログラミングで学んだことを活かして生徒オリジナルのゲームを作って、発表したり、小学生コースと同じように子どもアイデアコンテストへ参加したりしています。

 


▼STEAM教育にも対応した先駆式学習プログラムはこちら