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愛知県公立中高一貫校で行われる“適性検査“とは?

愛知県公立中高一貫校で行われる“適性検査“とは?

2024年02月24日

刈谷高等学校附属中学校をはじめとした愛知県公立中高一貫校の入学者選考として、”適性検査で基本的な学力(思考力・判断力・表現力等を含む)を測り、受験者数を絞った上で面接を行う”二段階選抜(一次検査:適性検査、二次検査:面接)」が決定しています。

それでは一般的に、「適性検査」と「学力検査」はどのように違うのか、皆さんご存じでしょうか。

「適性検査」と「学力検査」はどう違うのか

1.検査の内容

・適性検査: 主に学力や知識を問う問題ではなく、知的好奇心や創造性、抽象的思考能力などを測る問題が出題されます。具体的には、図形やパターンの推理、記号や数字の意味の理解、空間認識能力、文章やグラフ・表の比較や読み取りなどが含まれます。

・学力検査: 主に国語、算数、理科、社会などの教科全般の知識や問題解決能力を問う問題が出題されます。具体的には、漢字や文章の読解、計算問題、自然現象の理解、歴史や地理の知識などが含まれます。

 

2.評価の対象

・適性検査: 主に個々の生徒の特性や能力を評価するために行われ、適性検査の結果は将来の学習やキャリア形成に役立てられることが多いです。

・学力検査: 主に学校教育で身につけるべき各教科の知識や技能を評価するために行われ、学力検査の結果は学業成績や学力水準を測るために使用されます。

 

3.出題形式

・適性検査: 問題が抽象的で幅広い解釈やアプローチが求められることが多く、論述問題や図形の完成、数字や記号の意味の推測、グラフや表、統計の読み取りなどが含まれることがあります。

・学力検査: 問題が具体的で一般的な知識や理解力が問われることが多く、選択肢から正しい答えを選ぶ形式や記述式問題が出題されることがあります。

 

4.対策方法

・適性検査: 創造性や柔軟な思考力を養うために、日常的な問題解決や思考力を伸ばす習慣が重要です。教科横断的な内容で、問題形式も多岐にわたるため、特定の対策をすることは難しい場合があります。

・学力検査: 教科書や参考書を使った勉強や、過去問題の解答など、具体的な学習対策が有効です。

 

愛知県公立中高一貫校入試で実施される「適性検査」の特徴は?

愛知県公立中高一貫校入試で行われる適性検査の概要は以下の通りです。

適性検査の概要

・出題は、小学校学習指導要領の範囲内とする。

・小学校の教育活動を通して身に付けた知識・技能を活用した思考力・判断力・表現力等を測る。

・教科で区別することなく、教科横断的な問題とする。

・英語は出題しない。

・全問、選択式とする。

*愛知県教育委員会発表より引用(https://www.pref.aichi.jp/press-release/chuukouikkan-nyuugakushasenkogaiyo.html)

*サンプル問題はこちら→「適性検査のサンプル問題」(愛知教育委員会)

 

適性検査の概要とサンプル問題を見てもわかるように、「国語」「算数」のような教科で表される問題ではなく、農業や工業などのテーマに合わせた新聞記事やインタビュー原稿と、それに関連する表やグラフなどから正しい情報を読み取らせる問題が多く、一般的な学力検査と比べて思考力や読解力、論理力などが幅広く求められます。

 

【参考】面接の概要

・チェンジ・メーカーの育成や探究学習にとって重要な資質(探究心、共感力、寛容性、粘り強さなど)を見る。

・志願者の体験を基にやり取りしながら資質を見出していく「リフレクション(振り返り)型」により行う。

・導入校の教育方針やカリキュラムを理解し、中高6年間、探究学習をしっかり学び続けようとする意欲や志望動機を見る。

*愛知県教育委員会発表より引用(https://www.pref.aichi.jp/press-release/chuukouikkan-nyuugakushasenkogaiyo.html)

二次検査として実施される面接については、以上の観点から選抜が行われる予定です。

どの項目も、受験生が愛知県公立中高一貫校で育てたい人物像である「答えのない課題に対して、問いを立て続けることができる生徒」「多様性を尊重し、互いの良さを生かすことができる生徒」「積極的にチャレンジし、粘り強く取り組むことができる生徒」となる素養があるかを厳格に判断するものとなっております。

面接直前に考えた付け焼刃の回答では、思わぬ質問や面接の雰囲気に飲まれてうまく受け答えができなくなることもありますし、面接官も受験生自身の言葉か、保護者様や学校の先生に教えられた言葉かを簡単に見抜きます。

リフレクション型の面接に対応できるように、探究学習の実施や習い事や趣味での目標達成の経験などを、小学校6年間を通じてなるべく多くしておくと良いでしょう。

 

まとめ

ここまで見てきたように、適性検査はその性質から直前での対策は難しく、またその後の中高6年間の学校生活を考えても、塾や保護者様主体の詰め込み型の中学受験ではなく、生徒主体の探究学習や基礎学習の先に中学受験がある形が理想であると思われます。

昔ながらの”たくさん学び、たくさん遊ぶ”の生活習慣の中に、適性検査の対策につながる思考力や読解力などの学力の欠片が数多く散らばっています。”めんどくさい”、”時間がない”といった理由でそれを見逃すことなく、主体的で体験的な学習習慣を身につけていくことをお勧めします。

 


▼適性検査に向けた素地を整える!

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